警察官になりたい人にそっと教える元刑事のKちゃんのブログ

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死体をみても慣れる?警察官と検視について

警察官は死体に慣れる?



警察官を目指している人の中でも「これって自信がないなぁ」と感じるのが多い問題。

それが『死体をみる』とこでしょう。

 

誰だって怖いし、気持ちがいいものではないし、そもそも警察官にならないとお葬式くらいでしかご遺体を目にすることはありませんからね。

 

今回は、警察官を目指す人が不安を感じることが多い「死体をみても慣れるのか?」について解説しましょう。

 

 

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【目次】

 

 

 

警察官は日常的に死体をみる?

 

警察官になると、きっと殺人事件や交通事故の現場で死体をみることになるんだろうなぁ…

 

とか思っていませんか?

 

だって、ドラマとかはそんなシーンばっかりじゃん

 

たしかに、刑事ドラマなどでは毎回のように殺人事件が起きていますが、あれはフィクションです。

たとえば、ドラマのように毎週1回の殺人事件が起きたとすれば、それはもう大変な騒ぎです。

殺人事件なんて起きれば、まず刑事課は総出で2週間以上もひとつの事件に付きっ切りになってしまいます。

ひとつの殺人事件がすべて片付くまでにおおむね1か月はかかるのですから、そうそう殺害されたご遺体を目にすることなんてありません。

 

死亡事故も同じです。

ニュースなどを見ていると交通死亡事故の話題が目に入ってきますが、交通事故の係は当番制です。

専門の係にいたとしても、死亡事故の現場に行くのは年に1~2回くらいでしょう。

 

交番の勤務員に至っては、1年経っても「死体を触ったことがない」なんてこともあります。

 

いくら警察官になっても、日常的に死体を目にすることなんてほとんどありません。

 

それなら安心だね

 

 

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刑事になると『検視』がある…

 

刑事になると『検視』という業務に触れることになります。

 

検視とは、死体を「みる」ことです。

記事や小説などでは、よく『検死』と表記されていますが、実は間違い。

目・耳・鼻・口・舌の五官を使って死体をみるため、検視と呼ばれるのです。

(実際のところ、口や舌は使いませんが…)

 

また、実際のところ警察官がおこなうのは『死体見分』と呼ばれる作業です。

検視は本来、検察官の仕事なのですが、限られた人数しかいない検察官が出向くことができないので、検察官の指示を受けて警察官が代行するものとされています。

そのため、本来は死体見分しかできない警察官が検視をおこなうことを『代行検視』といいます。

 

さて、この検視…

殺人なんてめったにないのなら、検視も珍しいんでしょ?と思いますよね。

 

ところが、検視は毎日のようにおこなわれます。

 

実は、病院のベッドの上で亡くなった場合や自宅にいながらでも医師が直近で診察して死亡が予期されていた場合を除いては、人が亡くなった場合はもれなく検視がおこなわれるのです。

 

 

え?じゃあ自宅で病気のせいで急死したら…

はい、検視の対象ですよ

 

医師の看取りがない死亡は、原則的にはすべて『変死』という扱いになります。

よく「自宅のベッドで寝るように最期を迎えたい」なんて言いますが、それってバッチリ変死なので検視の対象になります。

 

 

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死体を隅々まで観察することになる

検視では、死体の隅々までを詳しく観察します。

「触りたくない!」なんていっている場合ではありません。

警察官が検視をして、ご遺体が事件による死亡ではないと認定しないと、市区町村が火葬・埋葬の許可をくれないのです。

行政手続きのひとつとして機能しているので、検視をおろそかにはできません。

 

ご遺体を裸にして、四肢の硬直の度合いを確かめたり、まぶたや唇の裏に急死を示す所見がないかを確かめたりするので、死体が苦手だなんて言っているヒマはありません。

 

じゃあ、時間が経って腐っている場合も…

もちろん、検視をしますよ

 

 死体をみることには慣れる?

正直なところ、これには個人差があると思います。

刑事になると日常業務なので「うわっ!」と思うことなんてまずありません。

しかし、交番の勤務員などは目を覆ったり「苦手なんで…」と現場で逃げ回ったりする人もいます。

 

ただし、警察官の使命としてという意識があればまず慣れるものではあります。

なぜって、警察官が検視をしないと、火葬も埋葬もできないのですから。

もし事件死であれば、わずかな異変をみつけてすみやかに捜査に移る必要もありますからね。

 

死体が苦手で辞める人っているの?

実際に現場に出るようになって、死体が苦手で退職したという人の話は聞いたことがありません。

まずいないのではないでしょうか。

 

ただし「これから死体をみることになるのがイヤだ」といって警察学校を退学した同期生は実在します。

 

やはりいい気分がするものではありませんから、どうしても生理的に無理だという人は、刑事に抜擢されてしまわないように気を付ける必要があるでしょう。

 

いまはまだそんな心配をしなくても大丈夫!

 

少し乱暴な言い方にはなりますが、警察官採用試験の合格を目指している今の間はまだ「死体が苦手」と怖がる必要はないと思います。

 

もし、いまは「お葬式で見るのもダメ」と敬遠している人でも、警察官としての職責を学んでいるうちに感覚は変わってくるでしょう。

 

まずは目の前の課題をクリアしていきましょう!

 

 

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