ねえ?クリスマスの日は仕事はお休みもらえるの?聖夜の警察官は忙しい?
早いもので今年も12月に入りました。
12月といえば、何はさておき最大のイベントは『クリスマス』ですよね。
ところが、これから警察官になりたいと考えている方にとってはちょっと心配が残ります。
「警察官って忙しいんでしょ?クリスマスって休みもらえるの??」
たしかに、学生時代からのお付き合いがある彼女・彼氏がいる方、新婚さんで子どもも小さくて家庭のイベントを大切にしたい方にとっては「クリスマスにお休みがもらえるか?」は重大な問題かもしれません。
というわけで、今回はちょっと番外編的なお話。
「警察官はクリスマスに休みがもらえるのか?」について、実例とともに紹介していきましょう。
今回みなさんにお伝えしたいことは5つ!
- 警察学校時代は平日ならアウト!
- 交番勤務だとイベント地なら全員出勤もあり得る?
- 当直に当たれば当然アウト!
- 専門職になれば休めるかも…ただし交通課は厳しい?
- ウソはダメ!絶対!
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1 警察学校は平日は外出禁止!クリスマスが週末ならデートできるかも…
都道府県の採用試験に合格すれば、晴れて警察官になることができます。
ただし、警察官として拝命した直後からは、一定期間の『警察学校』への入校という任務が課せられます。
警察学校の入校期間は次のとおり。
【初任科】
- 高卒程度…10ヶ月
- 大卒程度…6ヶ月
【初任補習科】
- 高卒程度…3ヶ月
- 大卒程度…2ヶ月
すると、たとえば高卒で4月からすぐに警察官になった方のスケジュールはこうなります。
さらに、大卒だとこんなスケジュール。
ということは、高卒の場合は警察官になった年は警察学校に入校中のタイミングでクリスマスを迎えることに…
初任科・初任補習科という初等教育で入校する場合の警察学校は、原則的に平日は外出禁止です。
金曜日の日課が終了し、日曜日の夜まではお休みだから外出・外泊が認められますが、平日はよほどの用事がないと外出さえも叶いません。
すると、クリスマスが平日にあたった場合は、残念ながら警察学校の中で聖夜を過ごすことに…
高卒で警察官を目指すみなさん、その年のクリスマスは週末を使って存分に楽しんでください。
2 クリスマスイベントがあるなら全員出勤で警備に!異動するまで諦めるしかない…
本来ならば楽しいはずのクリスマスイベント。
こんな楽しいイベントは、実は警察官による交通規制や会場警備などの活動によって支えられていることにお気づきだったでしょうか?
そうです、つまり「クリスマスイベントが開催される所轄では、警備に出動することになる」のです。
実際、私が警察学校を卒業してから5年間も過ごしたB警察署では、
『クリスマス花火大会』
という楽しいイベントが毎年12月23日・24日の2日間にわたって開催されていました。
この2日間は17時頃までに集合して会議が始まり、18時過ぎから会場警備が始まり、21時過ぎにイベントが終了して来客が会場から帰り、22時頃に周辺が落ち着くまで帰れない…
というツラい勤務が課せられていたのです。
イベント地で勤務することになれば、その期間はイベントを楽しむことができません。
「毎年いってるよ!警備に!」
という、なんとももどかしい気分になります。
3 当直勤務なら24時間体制!休みなんてもらえません…
警察官の勤務は大きく分けて2とおりです。
- 3交代勤務…当直・非直・労休のパターン
- 日勤勤務 …平日は全出勤、6〜7日に一度の当直勤務
当直とは24時間勤務のこと。
警察学校を出たばかりの人は最初は必ず交番勤務になるため、3交代勤務です。
もし『当直』にあたってしまえば有無をいわさず24時間勤務になるため、クリスマスの夜を楽しむことはできません。
理想的なパターンは23日当直・24日非直・25日労休という流れ。
これなら一番大切なクリスマスイブの夜は彼女・彼氏や家族と一緒に聖夜を楽しむことができます。
当直勤務の翌日なので、一番体力が失われているため緊急時にも呼び出しをかけられにくいというメリットもあります。
ただし、イベント地であれば非直・労休の人も警備に出動することになるため、むしろ
「当直の方が割り切って勤務できるからラクだわ」
という状態になることもあります。
4 刑事・生活安全…専門職ならクリスマスを楽しめる?でも交通課だけは…
クリスマスイベントの会場警備は、原則的に『地域課』という部門が主導することになります。
地域課というのは交番やパトカーでの勤務を取り仕切っているセクションで、つまりは『お巡りさん』たちがいる課です。
すると、犯罪事件の捜査を専門とする刑事課、風俗営業などを取り締まる生活安全課などの専門職に就いていれば、当直勤務にあたらない限りは定時で帰宅することも可能!
彼女・彼氏と待ち合わせをしてデートするのもOK、早く帰宅して家族と一緒にホームパーティーを楽しむことだって実現します。
専門課のデスクでは「お前、新婚だろ?今日くらいは早く帰ってやれよ」なんて優しい上司も多いので、きっとクリスマスを楽しむことができるはずですよ。
ただし、専門課といっても『交通課』だけは対象外。
交通課は地域課と密接に連携しているため、大迷惑な輩たちの『クリスマス暴走』の対策でチームを組んで出動するハメに…
繁華街がある所轄になると、少年補導のために生活安全課も出動したり、若者同士のケンカなどのトラブル対策で刑事も出動したりと、専門課でも特別対策を取ることになります。
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5 ウソをついて休めれば…いいえ!ズル休みだけは絶対にしちゃいけません!
これまでにアルバイトなどを「急に熱が出て…今日は休ませてもらえますか?」なんてズル休みをしたことがある方なら
「クリスマスの日にズル休みしちゃえばいいじゃん?」
なんて考えるかもしれませんね。
でも、警察官になるならそれだけは絶対にNG!
ウソをついて休むことは、当直員の補充などで周囲に多大な迷惑をかけてしまいます。
ズル休みをしてどこかのイベントに出かけていれば誰かしらに見つかってしまうし、外出先などで交通事故や犯罪に巻き込まれでもすればソッコーでバレてしまいます。
「ズル休みがバレるのが怖くて、事故を起こしたけど通報しなかった」なんて事態になれば、それこそ進退に関わる不祥事に発展するでしょう。
ウソをついてズル休み…
それだけは、警察官として絶対にやってはいけない行為です。
市民のみなさんが楽しんでいる時こそ忙しい…それが警察官!
結局のところ少し残念な話になりますが、警察官になればクリスマスのような市民のみなさんが楽しむ大きなイベントこそが脇を締めて事故・犯罪を防ぐ必要がある日になります。
もし彼女・彼氏・家族が「クリスマスくらい一緒に過ごそうよ」なんて言っても、涙を飲んで
「そんな日だからこそ忙しいのさ」
と颯爽と勤務に向かう姿こそが警察官としてのあるべき姿なんですね。
そんな姿をしっかりと支えてくれるパートナーと出会ってこそ、みなさんが警察官として堂々と安心して勤務できるんですよ。
その代わり、クリスマスの当日に勤務で忙しいのであれば、前日や翌日、すぐ近くの週末などで存分にサービスしましょう。
警察学校に入校していたり、当直勤務で忙しかったりしていても、プレゼントだけはしっかりと日付・時間指定で配送してもらうなんてサプライズも演出できます。
要は「クリスマスを楽しむ気持ちはしっかりあるんだよ」という姿勢が大切。
忙しい警察官の仕事の中でも、最愛の人たちにはしっかりと温かいハートを贈りたいですね。
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