警察官の給料を知りたい!
警察官を目指しているみなさんは、なぜ警察官になりたいと思ったのでしょうか?
①カッコいいから?
②幼い頃からの夢だから?
③安定職だから?
筆者は②だったわけですが、実は③の理由で警察官を志望して実際に警察官になっている方もたくさんいます。
でも、警察官ってホントに安定職なのでしょうか?
今回は警察官の給料事情に迫ってみましょう。
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1 警察官って給料いいの?
まずいきなりですがぶっちゃけますね。
筆者、36歳で警察官を退職しましたが、前年度の源泉徴収票を確認したところ、総支給額が約700万円でした。
これを高いと見るか、安いと見るかは人それぞれだと思いますが、少なくとも筆者は同年代の友人・知人よりは高い給料をもらっていたと自覚しています。
警察官の給料は各都道府県によって異なっており、カンタンに言えば
- 物価が高ければ給料も高い
- 物価が安ければ給料も安い
という仕組みです。
ここには、都道府県の人事院勧告であったり、予算の枠組みであったりと複合的な理由が絡み合うわけですが、ざっくり言えば「家賃が高けりゃたくさん給料をもらわないとやっていけないでしょ?」というカンタンな理屈に着地します。
平成30年度の採用試験情報から抜粋すると、大卒警察官の初任給は
- 警視庁(東京)で25万2,100円
- 九州某県で20万5,200円
となっており、民間でいうボーナスにあたる期末勤勉手当を含めても特段高いわけではありません。
じゃあ、なんで36歳の時点で年収が700万円にもなっちゃうの?
そんなにベースアップがイイわけ?
という疑問が生じますが、次項で解説していきましょう。
2 部署によっては残業がブラック企業並み?
警察官は、同じ年齢、同じ期であっても、所属している部署で大きく残業時間に差があります。
筆者は、ある警察署の刑事課で
- 1ヶ月目…220時間
- 2ヶ月目…240時間
- 3ヶ月目…210時間
という地獄のような残業をした経験があります。
いくらブラック企業でも、この勤務と同程度の残業時間はまずあり得ないでしょう。
最近では残業時間と過労死や自殺の関係が訴訟に発展したケースが報じられていますが、ハッキリ言って死ぬレベルだったと思います。
そんな勤務をしている最中、同じ警察署にいた同期生はしっかり夕方になると帰宅していました。
部署によって差があるとはいえ、あまりにも差があり過ぎます。
ここで注釈しておきますが、警察官の場合は『残業』という言葉は使いません。
時間外勤務のことを『超過勤務』といいます。
略して『超勤』。
この記事では分かりやすく『残業』と呼んでおきましょう。
3ヶ月の平均残業時間が約223時間…
通常の勤務に加えて、朝9時から夕方5時まで休憩なし・休みなしで1ヶ月間働いたのと同じ程度の残業をしているのだから、ちょっとくらい給料を余分にもらってもいいじゃないですか。
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3 『時間あたり』の残業代を計算したらとんでもないことに…
平均残業時間が200時間を超えていた時、ふと気になって自分の『時間あたり』の残業代を計算してみました。
この行為、実は絶対にしてはいけない行動だったと後で後悔しました。
残業代は約7万円…
これを223時間で割ると…
はい、313円ですね。
は?
313円⁈
もらえるだけマシなんてレベルの話じゃありません。
実は、警察官に限らず公務員の給料は予算に基づいて支給されています。
どんなにみんなが頑張っても、予算の枠内でしか支給されません。
だからこんなとんでもない時給になってしまったんですね。
みなさんは現在の職場やアルバイト先で、雇用主から「残業代は時給300円で」と言われて納得できますか?
できませんよね。
でも警察官はやるんです!
そこには、お金に換えられない使命感があるんですから。
4 警察官の給料のまとめ
安定職だと言われる警察官の給料。
筆者の経験から言わせて頂ければ「悪くはないが格別に良いわけでもない」というのが実状です。
おそらく、人から「いいなぁ安定職で」なんて言われると少し腹が立つくらいの忙しさなんですが、憧れの職業に就いて忙しいことなんて苦じゃないはず。
ぜひみなさんも気持ちの良い忙しさと緊張感を体感して、夢を実現した喜びを噛み締めてください。